どいの父ちゃんのブログ

素人オーディオと 亡き犬と サラリーマン残り火生活

映画と原作

長く入院していた母が、10月末日にようやく退院できた。この間、母と家族はみんな頑張ったけど、母ちゃんにはホントに世話になった。ありがとう、母ちゃん。

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シービスケット」(2003年)。大恐慌時代、大衆のスターになったサラブレッドの実話。20年前に劇場で観たが、その時は米国の近代史をよく知らなかった。今も「知ってる」と云うのはおこがましいけど、「グレイト・ギャツビー」とか読んで、日本のバブル後の「失われた数十年」を思ったりして、今はより深く鑑賞できる気がしてる。

原作のノンフィクション本をブックオフで見つけた。バブリーな金色帯付の分厚い本が税込110円…これでいいのか諸君!

読み終えて、映画では言及されなかった事実や当時の雰囲気も判り、更に理解が深まったのだった…。空前のバブル景気が弾けて大恐慌がくる…長く禁止されてきたギャンブルがこの時期に解禁されたこと。普及し始めたラジオ放送と相性バツグンの競馬が大衆の人気を博したこと。不景気に打ちのめされる庶民が「草魂」の持主のシービスケットに共感したこと…。

シービスケットと騎手の”レッド”・ポラードは、下積みからスターダムを上り詰めた後に、また大きな挫折を味わい、最後に絶望の淵から復活する…。

トビー・マクグヮイア、クリス・クーパージェフ・ブリッジスといった俳優陣は米国版の「北の国から」的な人々だった。DVDで見直す父ちゃんの涙腺は、当時に比べてユルユルになっていて、ちょっとしたシーンで決壊したのだった。

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その後、またブックオフの書棚を眺めていて見つけた本が「マクリーンの川」(200円+税)。手に取ると、R.レッドフォード監督、若き日のブラピ主演で映画化されていて、舞台は米国モンタナ州なのだった。

父ちゃんは高校卒業後2年ほど、モンタナ州で暮らしたことがあって(冬はホントに寒いんだゼ…)。たくさんの人にお世話になり、美しい風景と自然に触れた。酒も飲んだ。苦しい思いもしたけど、色々楽しんだりもした。モンタナは父ちゃんの「第二の故郷」なのです。

これは読みたい…と本を買い、つい未試聴の映画ブルーレイも買ってしまった。

「A River Runs Through It」(1992年)。作者はシカゴ大学で教鞭をとっていた人物で、引退後70歳を過ぎてからこの私小説(実話)を書いた。

舞台のモンタナ州の、ミズーラ市や州都ヘレナの空気を父ちゃんは吸ってた。けど、それは79年末から80年台初頭にかけて事。映画で描かれてたのは、父ちゃんが知るそれよりもずっと前の時代(戦前)で、オシャレなものだった。

主演は、ブラッド・ピット、クレイグ・シェイファー、トム・スケリット。若いブラピが演じたのはヘレナ市の新聞記者でフライフィッシングの名手で、ギャンブル好きな破滅型の若者。トム・スケリット演じる父親はミズーラ市の教会牧師。この俳優は映画「コンタクト」で憎まれ役のドラムリン教授役だった人。ブラピの兄(原作者本人=主人公)を演じたC.シェイファーの人相が好きになれなくて、その点が映画に入るのを少し邪魔した…。

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モンタナに行きたいなぁ。だけど今はあまりにも円安で、しかも米国は大変なインフレで行けない。もうしばらくは、映画を観たり、国内旅行をしたりして楽しく過ごそうと思います。…、モチロン仕事もイっしょ懸命にするよ。

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11月に入っても「楽園」にはシュレーゲルがいてくれる。

無事に冬眠してね。来年も会いたい。

…追伸。

この映画、ものすごく観たい。いつ、封切?