
この頃ちょいと心身が疲れ気味でして。

本格的な「春」がソコまで来て、あちこちに花が咲いているのを見ると、
心が浮きたつよりも、「美しい季節がどんどん過ぎていく…」
なんていう虚無感が先に来てしまう…。

手の指の間から、大切なものがさらさらさらさら、零れ落ちていくみたいな気がする。


休耕田を挟んだお隣りの家に「売家」の看板がかかった。
ここには、父ちゃんが26年前に引越してきた時、優しい(年とった)ご夫妻が住んでいた。
敷地内に煎餅を焼く小さな工場があって、我家ではご夫妻を「おせんべい屋さん」と呼んでいた。
息子たちはまだ幼かったから、引越のあいさつの時



って言ってくれた。
母ちゃんが庭の掃除をしていると、ばあちゃんが草木の苗をくれたりした。
やがて、ご夫妻の奥さんが先に亡くなり、ご主人は綺麗に独り暮らしをしていた。
時々、父ちゃんより少し年長と思われる娘さんが来て世話をしていた。
やがてご主人の姿が見えなくなり、さらに数年がたって「死亡通知」の葉書が届いた。

ヒトはみな、年をとって衰えて、出来てた事ができなくなる。
そしていつか、死ぬ。…仕方ない。
だから、今を楽しみたいなぁ。

今年は、いつもよりウグイスが沢山いて歌声があちこちから聞こえます。
ウグイスの声は、隣りのおせんべい屋さん家からも聴こえてくる。

3月30日(土)
今日は寒くてどんより曇り

香取神宮の桜は7~8分咲きの様子。
どいとの散歩道に咲く白い桜の花は…

今日が満開のようでした。

おんなじ場所に立つ
