梅雨ですね。
この週末のお天気は雨模様…
お隣りの休耕田は、降り続いた雨水でうるおっています。
今日は散歩もできなくて。
以前、T義兄に教えてもらったお蕎麦屋さんに行ってきました。
母ちゃんは「十割そば」。
父ちゃんは「かつ丼セット」を注文しました。旨かった。
さて…昨日、土曜日。
アマゾンに注文してた、ブルーレイとDVDが届きましてね。観ました。
『ベニスに死す』
1971年:イタリア・フランス合作
監督:ルキノ・ビスコンティ
↑もはや、評価されつくした「古典」ですよネ。
今更、ワタシごときが…アレですが。ほとほと感心してしまって。
【あらすじ】
初老の作曲家:グスタフ・フォン・アッシェンバッハは、世間に認められた芸術家。
しかし、彼の精神は、哀しみと後ろめたさに、まみれている。
静養先のベニスは、高貴さを浸食する虚飾と俗物性に汚され、
病んで、腐りかけた(それこその美がある)街。
そこで彼は、「失われなければならない美」を体現したような少年:タージオに出会い、
自らの行動にとまどいながら、タージオを執拗に追いかけ続ける。
同時に、ベニスには疫病が蔓延しており、グスタフは少年の姿を目で追いながら、
病におかされて、死んでいく。
原作(byトーマス・マン)を読んだことはないのですが、
あらすじだけだと「なんすか?」というお話しですよね。
しかし、この映画の映像美は、なんでしょう。
「絵のような」とか、「芸術写真のような」とかいうほめ言葉はあるのでしょうが。
これは、もはや「映画の美」としか言いようがない、と感じます。
そして、強烈な説得力を持っています。
少年:タージオの家族は、ある時はフランス語を話し、ある時はロシア語を話しているように、聞こえました。
この映画の時代背景を、父ちゃんは知りません。
が、タージオは革命前のロシア貴族で、滅びる高貴さ=美を表現しているのかな…と。
グスタフはそれに殉じることで、自らの俗物性を「殺菌」したのかな…と。
映画の終盤。
彼が嫌った「俗物」そのもののような化粧をし、髪を染める、老いて衰えたグスタフ。
誰にも触れさせたくない「タージオ」に迫る、ささいな危機に心を痛め、
そのささいな(表面上の)危機が過ぎたことを見届けて、微笑んで死んでいく。
ルキノ・ビスコンティ監督、凄いなぁ…
7月11日は「バケモノの子」が公開されるそうで。観たい(^.^)