その1:母のはなし
先日、母

を連れてお寺見物に向かう車中で聞いた話

「この間、県立病院に行ったとき、駅のベンチが濡れていたの。ベンチには男の人が座っていてね…その人、ハンカチを出してベンチを拭いて」

「お座りになりませんか。 あ。私が座っていた席の方が暖かいので、こちらへ」

「ご丁寧にありがとうございます。こんな年寄りに」

「何をおっしゃいます。…失礼ですが、干支は何でいらっしゃいますか?」

「いや、これは失礼。私よりも一回り、お上でしたか。そうは見えませんでした」

…なかなかイケメンな老紳士だったそうで。母はウレシカッタそうです。
その2:どいのはなし
今でも、ときどき母ちゃん

と話す話題。
どい

の中で、家族の序列は…

父ちゃん>

母ちゃん>

こたちゃん(長男)>

どい>

たー(次男)
だった。
どいは、散歩に行くときはいつだって大喜びだけど。
一緒に行くのが

たーだと、途端に態度が横柄になった。

「たーと一緒に歩いてて、あっちから悪い人とか犬が来たらどうするの? 不安」
とでも言ってるような顔つきだった。
どいが我が家に来たとき、たーはまだ幼くて、頼りなく見えたのかな?

「自分の方がしっかりしてる=どいの方が偉い」
って、思ったのかもしれない。
だけど、どいが亡くなってから、たーはどいのお骨をみて泣いてくれたよ。