どいの父ちゃんのブログ

素人オーディオと 亡き犬と サラリーマン残り火生活

懺悔と 追い求める 音


昨日の記事で、「アクシデントでEMPIRE4000D/Ⅲに不具合が出た」ような書き方をした。
けれど、これはアクシデントではなくて、父ちゃんの雑な作業が引き起こしたこと。
力任せにリード線を繋ごうとして、こわしてしまったのだと思う。
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この大事なカートリッジは、多分、もう治らない。
反省しています。

N兄が、また貴重なカートリッジを貸してくれた。
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SHELTERの、多分型式は「701」というタイプ。
珍しい「オイルダンプ・シェル」に付けて、持ってきてくれました。

昨夜、このカートリッジでレコードを聴いた。
素晴らしい音。…音楽が、とても貴重なものに聴こえた。

父ちゃんは、感じた。
こういう音を、目指していたんだよって。

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ずいぶん前に「ソフィーの世界」という本がベストセラーになりました。
西洋の哲学の歴史を、ミステリー仕立てで紹介したもの。
記憶が定かではないけれど、この本の中の「イデア」の説明を想いだしたのです。

例えば、林檎をみる私が、それを「林檎である」と認識するのは、
私の中に、林檎の概念(=理想の姿:イデア)が在るからだ。
そういった概念・観念がなければ、私は「それ」が林檎であると理解できない。
小さな或いは大きな、青い、紅い林檎をすべて林檎と理解するのは、私の中に一つの「理想の林檎」があるからだ。

…なんだか、そういった説明だったと記憶しています。
以下は、少しムリのあるこじつけかもしれませんが、
「オーディオ」という趣味は、「理想の音」のイデアを追い求めるものなんだ、と。
うまく説明できないけれど、誰の心の中にも「理想の音」が鳴り響いていて、現実の音との差を埋めるべく、悪戦苦闘する。

しかし、昨日の夜から我家で鳴ってる音は、父ちゃんの「イデア」にスゴク近い音です。
…考えようによっては、ヤバい。これは「解脱」に近い状態かも。
趣味として楽しみ続けるためには、まだまだ「煩悩」の中で彷徨うべきなのかも。

…いつもながら、おおげさですよネ。
けれど、本当にホントウに、SHELTERとPZ24と、ANTHEMとMGの組み合わせで鳴っているアナログの音は、父ちゃんの好みにあっているのです。
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貴重な、貴重なものをお借りしています。