どいの父ちゃんのブログ

素人オーディオと 亡き犬と サラリーマン残り火生活

悲愴 しりとり話

今日から年末・年始休みです。
今年は曜日まわりがよくて、9連休です(^O^)
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強めの西風が吹いて寒いけど、天気は快晴。あお空が広がります。
この間買ったCD「チャイコフスキー交響曲4・5・6番」
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厳しくも美しく、迫力満点の演奏です。
交響曲6番は「悲愴」という表題がついています。

「悲愴」といえば・・・
父ちゃんは、手塚治虫さん(手塚先生と呼びましょう)が大好きなのですが、
手塚先生を深く尊敬する藤子不二雄さんの自伝的漫画「まんが道」のなかのエピソード。
父ちゃんの記憶が正しければ、こんな感じでした。
 
主人公(藤子さんたち)が、手塚先生に手伝いを頼まれます。
場所は、あのトキワ荘、作品は「ジャングル大帝」です。
手塚先生は描きながらレコードをかけますが、それが「悲愴」。
手塚先生が描いていたのは、ジャングル大帝の最後の山場。
吹雪のムーン山を、レオとヒゲオヤジが越えるシーンです。
 
部屋に満ちる「悲愴」の響きと手塚先生の描く世界が溶け合い、
主人公は涙を流しながら作業に没頭します。
 
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遭難しかけるレオ(この時、レオは失明している)とヒゲオヤジ。
レオは、
「自分を殺して肉を食べ、毛皮を身につけてください。あなたは生き延びて。」
といい、死んでいきます。
生還したヒゲオヤジは、レオの息子:ルネに会い、
「君のお父さんがどんなに立派だったか、話してやろうな」
と言います。
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あ。もうダメ。涙が…。
手塚先生は、真の天才だと、父ちゃんは思っています。
ジャングル大帝のこの場面は、もうひとりの天才、赤塚不二夫先生も大好きだそうで。
赤塚先生の最晩年、テレビ・インタビューでこの部分の話しをしながら、滂沱の涙を流していましたっけ。(父ちゃんももらい泣き)

ところで。
赤塚先生の作品で、涙が止まらない作品があります。
「イヤミはひとり 風の中」
チャップリンの「街の灯」をベースにした読み切り作品。
 
「街の灯」では、最後に主人公が助けた目の不自由な少女は、主人公を知りますが。
「イヤミはひとり・・・」では、
イヤミは、目が不自由な少女に名医の手術を受けさせるために奔走したあと、
全てを失い落ちぶれて、ある日、少女に再会します。
今は幸せになり、美しく成長した少女に、自分が恩人であることを秘密にしたまま、去っていきます。孤独な猫を拾って、抱きながら…。
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あ。もうダメです。
この作品を読んだ小学生の頃、
あまりに悲しくて、地団駄を踏んだ思い出があります。
父ちゃんは、「街の灯」よりもこっちの方が感動的だと。
 
とりとめない話しでした。